KEIO
LEADERSHIP
CENTER

MENU

10月23日(月) 第4回リーダーシップ基礎「グループダイナミクス」 ~日吉キャンパス

本日の講義の流れ

▼田村先生 ― (講義)グループダイナミクス
▼社会人TA古山さん ― (演習)寓話をもとにした模擬会議

傾聴力と対話力を繋ぐ「グループダイナミクス(集団力学)」について学ぶ回でした。具体的な会議の例が提示されると、受講生からは「論点が曖昧すぎる」、「馴れ合いで終わっている」など、的を射た指摘が多く出ました。会議の問題点を自分たちで洗い出すことで、今後そうした過ちをしないように心がけて会議に臨めるようになるはずです。

その後行われた模擬会議では、自分たちの視点だけでなく、多様な視点から物事を考えることの重要性を学びました。議論する上での「前提が不足している」という受講生からのコメントもありましたが、実際のビジネスでは完全に情報を把握していることの方が稀であり、わからないこともある中で考えていかなければならない、と社会人TA古山さんより経験に裏打ちされたアドバイスをいただきました。

履修生の学び ~講義後に提出される振り返りシートより抜粋

● 商学部2年生

話し合いをするときに、色々な視点に立って考えよう、多様な意見を受け入れよう、と言われることはよくあるが、実際の話し合いでそのようにできる場合はめったにない。授業で話されていたように、話し合いは何かひとつの答えがあるなんてことはほとんどなく、それぞれの意見の落としどころを考え、それぞれが納得できるようにどのように「合意形成」をするのかがポイントになると思う。今日学んだ「利害関係者」のことを意識しながら、話し合いをしてみたい。実際にグループでディスカッションをしたときに、自分では思いつかないような視点で言ってくれる人がいて、他の人とコミュニケーションを取ることの重要性を実感できた。私が話し合いをするときに大切にしているのは、「短期的な視点でのメリット」と「長期的な視点でのメリット」を考えることである。様々な話し合いで多様な視点で考えるときに意外と大事な考え方だなと感じているので、これからも使っていきたい。

● 商学部1年生

利害関係者分析の重要性を実感した回だった。ケーススタディでは、Aの視点とBの視点だけに固執せず、AやBを含めた世界全体を見渡したうえで意思決定をなしていくことが重要になる。これを実際のビジネスに置き換えて考えてみると、お客さんと供給者(企業など)の間の利益と損害だけではなく、その商品を作るにあたって必要な材料に関する人々や環境、それを消費するにあたって周囲に与える影響を踏まえたうえで、より良い商品開発をしていくことが必要になることが分かった。今まで当然のことだと思っていたが、実際議論してみると、目の前のことに夢中になって俯瞰して物事を見つめることができなくなっていたので、意識的に気を付けることが必要であることを実感した。

私はいつも縁の下の力持ちタイプで周りのことを支えることが得意で、リーダーシップをとることが全くできない。これから社会に出ていくうえで、ある程度のリーダーシップスキルが欲しいと思いこの授業を履修したが、この授業の中で、今学んでいる商学や経営学につながるような学びがあるとは思いもしなかった。ある一つの目的に絞って視野狭窄的になるのではなく、分野横断的な学びを意識して俯瞰的に物事を見つめる大切さを実感した。