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7月9日(火) 第12回交渉学「コンフリクト、学生との対話」

本日の講義の流れ

▼田村先生―(講義)キューバ危機における交渉力・対話力
▼リーダーとの対談―田村先生と学生の対話

前半では、歴史的な交渉として名高いキューバ危機についてご講義いただきました。ケネディ政権内部の対話やソ連との粘り強い交渉の実践など、リーダーシップを発揮し、途方もなく大きな利益をもたらした実際の例を学ぶことができました。
後半では、田村先生のゼミナールの卒業生で、元MBSアナウンサー、現在、PIVOTでご活躍の野嶋紗己子さんを司会にお迎えし、田村先生と学生との対話の時間がもたれました。「先生の学生時代のWILLと今のWILLとは?」「先生が実際にオーセンティックリーダーシップを発揮した例とは?」といった質問が投げかけられ、受講生たちは先生の率直なお答えを通して多くの学びを得たようでした。

履修生の学び 〜講義後に提出される振り返りシートより抜粋

◯法学部法律学科3年
キューバ危機においても交渉学は用いられていたということを初めて聞けて大変勉強になった。アメリカ側がただ単に圧力をかけ、武力行使になるのではなく、相手であるソ連の真意理解に努め、価値理解と対話を通じてコミュニケーションを図った結果キューバ危機は回避された。
加えて、本日の対話において野嶋紗己子さんが話していた、「自分のやりたいことがわからないのなら、相手にイラっとすることを見つけろ」という言葉が印象に残っている。現在就活中でとりあえず人気企業のインターンに出しており、自分の本当にやりたいことは二の次で、世間から認められている企業にとりあえず出しているという状況になっている。自分のWILLをこの授業や今後考えていって、後悔がないような就活をしていきたいと感じた。

 ◯法学部法律学科4年
今日の講義では、前半と後半を通じてふたつの内容を学んだ。前半では実際に歴史上存在したキューバ危機の事例を通じて相対する立場の相手に対し、対話する姿勢を持って粘り続ける重要性を学んだ。
後半では、田村先生の質疑応答を通じて人との対話がいかに人生に価値をもたらすかということを学んだ。自分は就職活動においてもやりたいことが見つからなかったが、それは対話が欠けていたことも要因の一つであると感じた。田村先生がゼミを始めた頃に生徒に改善点を聞いていたエピソードを聞いて、自分の人に頼らない態度を改めたいと素直に思うことが出来た。また、実際に先生が行ってきた会議の事例を聞いて対等ではない立場や根回しを踏まえた生々しい交渉について学ぶことが出来たのが良かった。授業では公平な発言力がある前提でケースを行っていたため、社会に出て足場が悪い中での交渉を行う機会があってもこの授業で培った基本的な考えを基礎として持ち続けたい。そして、準備を怠らずにコミュニケーションを取り続けたい。

◯文学部3年
野嶋さんも、田村先生も、やはりお話が本当に上手で感激した。話し方はもちろんのこと、毎回質問に対して的確に答えておられて、かつできるだけシンプルに短く説明してくださった。当たり前のことのように見えて、とても難しいことだと思う。お二方とも、話したいことと話すべきことの割合を常に考えながらお話しされていた印象だ。人と対話、交渉するうえではこれらのスキルは重要だと思う。なぜなら相手に与える印象が変わるし、話の理解度が変わるからである。求められていることを分かりやすく伝える。そしてそれに少しだけ個性を加えて話す。わたしも意識したいと思った。お二人とも、働く中で障壁もあるとお話しされていたしご多忙のことと思うが、それでもキラキラされている。自分の意志を持って能動的に動ける方だからそう見えるのだと思う。こういう風に生き生きしている大人の姿を見させていただけただけでも、この授業をとれてよかったと感じた。