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11月4日(火)第5回リーダーシップ基礎「対話力①:対話の基本I」

本日の講義の内容

▼田村次朗先生ー講義
▼田村憲一郎先生ー演習・自己紹介セッション&仮想ケース

11月4日。寒さも日ごとに増してきた日吉キャンパスでは第5回のリーダーシップ基礎が実施されました。

本日は田村憲一郎先生より「対話」に関する講義が展開されました。まず、グループに分かれて自己紹介と質疑応答によりメンバーを知り、議論をしやすい雰囲気を醸成していただきました。5回目ということもあり、各グループとも円滑に「対話」への土台作りができていたように感じます。

次にケース資料を読み、そこから感じたこと考えたことをグループ内で共有していただきました。状況を客観的かつ多角的に理解することとなり、「対話」への理解を深めていただく機会となったかと思われます。

田村次朗先生にバトンタッチしたのち、受講者の皆さまには演習に取り組んでいただきました。各グループこれまでの知見を活かして、創造的な意見を導いていただきました。

履修生の学び ~講義後に提出される振り返りシートより抜粋

●商学部4年
まずは、会話と対話の違いについて改めて学び、問題解決のためには建設的な対話が必要であることを理解できた。野球部のミーティングの事例では、最初はあまり問題点がないという印象を持ったが、対話という観点から見直してみるといくつかの問題点に気づいた。具体的には、ミーティングの目標や改善した先の未来が明確でないこと、議題が抽象的で議論の方向性が発散してしまっていること、チームの課題というよりも個人の反省点を発表する時間になってしまっていること、前の人の意見を受けていないことなどが挙げられた。また、アリとキリギリスのケースにおいても同様な課題を発見することができた。それに加えて、対話の際にはゴールを揃えること、すでに上がっている意見や状況だけにとらわれないこと、ズームインだけでなくズームアウトを意識すること、中長期的な視点を持って課題に取り組むことという、非常に大事な視点を学ぶことができた。

●経済学部3年
本日の講義では、リーダーシップの2つ目の構成要素、「対話」の中で、視野を広げて考えることの大切さを実感した。今回のケースのように、与えられた情報内から結論を探すという行為をするのではなく、時間軸を広げ、ステークホルダーもなるべく多くを想定することで、「何が本当に最適化」を導き出しやすくなる。この内容句を踏まえ、議論が膠着した際や議論が一方向に進んでいる際には、「本当の目的はどのようなことか」、「ほかに選択肢はないか」、を立ち止まって考えることが重要だと思った。その他、「会話」と「対話」の違いについても学んだ。重要な点は、「対話」は意見の対立を前提としたうえで、意見のどこが違うのかを明確化し、協働して問題解決を目指すということである。これは、議論においては、その場の個々の感情に寄り添い忖度するのではなく、長期的なメリットを考える重要性も示していると思った。


●法学部政治学科
今回の授業を通して「対話」がどれだけ結果を変えるのかを実感した。私は過去にサークルの企画で司会をやることがあったが、正直「会話」止まりになってしまった。早く結論を出すことを重視して、反対意見が出そうな時はとりあえず後にと流してしまう傾向があった。しかし野球部の例のように、そもそもの目的の問い直しや関係者(ステークホルダー)を広げる視点を入れない限り本当の意味では改善しないのだと思った。特に「3人のチーム」をつくるという発想はすぐ実践できると感じた。サークルだと比較的大人数で議論しており、どうしても雑になってしまう部分が生じる。そのため次回はより小規模なグループをつくり、そこからアイデアを出して集約する形にしてみたい。反対意見ではなく、違う視点として扱う意識を自分自身が持ち、その場の空気を守るよりも、結論の質に責任を持つ司会に変わることが必要だと思った。