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1月14日(火)第13回リーダーシップ基礎「交渉力③:対立が深い場合の交渉方法」

本日の講義の内容

▼田村先生―(講義・演習)コンフリクトマネジメント
前半では田村先生より、コンフリクトマネジメント(対立時の交渉)に関してご講義いただきました。コンフリクトマネジメントにおいて、「解決を急がない、相手に期待しない、裏口のドアを開けておく」の3要素が大切であることを学習しました。
後半では、ケースを用いてコンフリクトマネジメントの演習を行いました。多くの受講生が前半で得た知識を活用しようと意識しており、いつもより高い視座を持って議論することができていました。その後、実際に発生したインシデントで行われた交渉を参照することで、さらに理解を深めることができたようです。

履修生の学び ~講義後に提出される振り返りシートより抜粋

◯経済学部2年
今日の講義では、コンフリクトに直面した時に協調の行動をとるべきだと学んだ。解決を急ぐのではなく、根本的な解決を目指して、問題の本質的な部分を議論することや、人と問題の分離をしっかりと行い、相手に期待をしないこと、また、裏口のドアを開けておくことの重要性を学んだ。今回のワークでは、限られた情報の中で非現実的なところも多く、議論をうまく前に進めることがとても難しかったが、様々な仮定のもとでアイデアを出し合うことで、活発な意見交換ができたので良かった。実際の結果は、私たちの議論で話にも上がらなかった結末だったことに驚いた。同時に、「裏口のドアを開けておく」ことの重要性を再認識した。

◯経済学部2年
今日の講義で自分が大切だと感じたことはコンフリクトマネジメントの3要素についての話である。要素の一つである解決を急がないというのは、急がば回れの理論と似たようなことであり、解決を急ぐとますます時間がかかることが多い。平和的な解決を行うためにも自分の意見を通そう等急ぐのではなく、相手の意見なども聞き入れてちゃんと向き合うことが交渉の大事なところだと実感した。また三つ目の要素として紹介された、裏口を作るというのもとても共感できるものだった。もちろん自分が望んだ通りの条件を相手側が飲んでくれたら交渉として大成功ではあるが、そうなることばかりではなく、相手と対立することは絶対ある。その中でたくさんの選択肢を持っておくことで、相手との折衷案を見つけやすくし、和解への道を残しておくことが重要だと感じた。コンフリクトマネジメントは交渉の場だけのものではなく、日常にも活かせるものであると感じ、今後の会話の時に意識していきたいと感じた。

◯商学部3年
コンフリクト・マネジメントについて学ぶ中で、「相手に期待しない」という部分が印象的だった。以前の授業で「人と問題を分離して考える」ということを学んだ時も確かによく議論ではその混同が生じてしまうことが多いと感じたが、この交渉時の相手への期待も同様だと思った。問題を解決するという意思を共有していてもその過程での交渉相手の出方を自分が期待してしまうと自分の中で感情が先行してしまい、よくない結果を招くということをしっかりと意識することが重要だと感じた。ケースではシチュエーションが複雑で議論の進行が難しかったが、論点を整理して一つ一つ結論を出すことを意識していくと最初に思っていたよりも議論が複雑ではないように思えてくることがあり、論点整理の重要性を感じたワークだった。