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5月25日(月) 第6回交渉学「交渉学①」

本日の講義の流れ

▼田村 次朗先生(慶應義塾大学 名誉教授)
▼古山 彰先生(KGRI客員所員) ― 講義・グループワーク

第6回講義では、これまで積み重ねてきた交渉理論を実践へと落とし込むワークに取り組みました。教室全体が、実践ならではの緊張感と熱気に包まれる講義となりました。

講義冒頭では、田村先生より「良い交渉」と「悪い交渉」をテーマにご講義いただきました。交渉相手を理解するために必要な姿勢や事前準備の重要性について整理するとともに、交渉の場で陥りがちな落とし穴についても具体的に解説いただきました。

演習ではまず、自らの立場や価値観について深く整理する時間が設けられました。その上で、異なる立場を持つ相手方との契約交渉に挑みました。単に自らの主張を展開するだけでなく、相手方の事情や背景を理解しようとする姿勢が随所に見られ、これまで学んできた内容が実践に活かされている様子がうかがえました。

演習の最後には、互いのケース内容を共有しながら振り返りを行う「感想戦」の時間も設けられました。
また、古山先生からのフィードバックを通じて、自身の交渉プロセスを客観的に見つめ直す貴重な機会となりました。
回を重ねるごとに、受講者の皆様の交渉には着実な深みが増してきているように感じられます。

履修生の学び 〜講義後に提出される振り返りシートより抜粋

法学部法律学科 3年
初めて実践的な交渉に挑戦したが、最も難しいと感じたのは、お互いの前提や認識の齟齬をなくすための「事前のすり合わせ」であった。言葉一つを取っても捉え方が異なることがあり、対話の土台を揃えることの重要性と難しさを実感した。
また、全体を通じて、互いの利益を最大化するためには、担保の設定や新たな企画の提案など、柔軟な発想が重要であることを学んだ。将来の仕事においても、このような視点や能力は必要になると感じている。今後も講義を通じて、より実践的な交渉力を身につけていきたい。

法学部法律学科 3年
今回初めて本格的な交渉に取り組んだが、最も難しいと感じたのは、お互いに「どこまで話すべきか」「何を話さないべきか」の線引きであった。
これまで経験してきた話し合いでは、アンカリングやドア・イン・ザ・フェイスといった交渉テクニックを意識することが多かった。しかし、今回のように相手との信頼関係を長期的に構築することが求められるケースでは、そのような小手先の技術だけでは十分ではなく、相手との関係性そのものが重要であることを実感した。また、交渉前にはチーム内で作戦会議を行ったが、その時点では相手方の要求が分からないため、自分たちの方針を固めても本番では崩れてしまうのではないかと考えていた。しかし実際には、相手の要求が分からないからこそ、自分たちがどこまで譲歩できるのか、どのような反論や展開が考えられるのかを事前に整理することが重要であり、交渉準備の価値を学ぶことができた。
今回は双方の希望条件が比較的近かったこともあり、アドオンの設定などを通じて合意形成に至ることができた。一方で、実際の交渉は、時期や組織内の利害関係など、より複雑な要素が絡み合う場面も多いと思われる。
そのような状況でも交渉学の考え方を活用できるよう、残りの授業を通じて、交渉準備の方法や相手と率直に対話する力をさらに磨いていきたい。

法学部法律学科 3年
初めての「交渉」の演習だったのでどのように対話を始めればいいのか、どこまでの情報を開示していいのか、相手が提示した情報はどこまで正確なのかを見抜くことが難しかった。交渉をしているときに交渉術を利用すれば相手を言いくるめるのは楽だろうなと感じたが、交渉学を用いて対話を進めていった方が最終的にお互いが納得する結論に至りやすいということを演習を通して身をもって感じることができた。
交渉学を使う上で相手の論理を知ることが1番大事であるということを学んだ。相手の論理を知るためには相手の話をよく聞き情報を引き出す必要があるので普段から練習していた傾聴力が交渉な場面で必要不可欠ということを理解することができた。今回の演習の前にやったグループディスカッションのように事前準備を行い、弱みをつかれた際の対応の仕方を考えておくことや相手の状況を予想してどのようなメリットを提示するのが効果的かを考えることで交渉がスムーズになるということが分かった。