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4月17日(月) 第2回交渉学 説得力/リーダーシップと主体性 ~三田キャンパス

本日の講義の流れ

▼社会人TA古山さん──ご自身のMBA留学でのリーダーシップや、福澤諭吉記念文明塾での学びについて
▼田村先生──リーダーシップ基礎の4要素の1つ「説得力」とは
▼杉田先生──リーダーシップにおいて重要な「主体性」について(グループ対話含む)

履修生の学び ~講義後に提出される振り返りシートより抜粋

● 法学部法律学科3年生

交渉学の根底にあるレトリック(修辞学)が、ハーバードやその他悠遠の歴史を有する名門大学で最も長く教授されてきた学問の一つであり、その起源は古代ギリシアにまで遡るという事実は驚異的である。レトリックを悪用すればソフィスト、反対に善用すれば(洗練された)哲学者となるのであり、我々は交渉の要領を習得することで後者に変貌しうることを学んだ。具体的には、バラク・オバマは、①私のストーリー ②我らのストーリー ③行動のストーリーという三段階を踏んで大衆の賛美を浴び、そこには完全なエートス・パトス・ロゴスという3つの体現があった。このパブリック・ナラティブの技術・教養は、James CroftによるLGBTに関するスピーチにも顕れていた。
また、WILLの保持と意思決定が、VUCAに特徴付けられる現代において最も重要であることを痛感した。人生の目的ないし未来像を先に定め、その到達点から現在に遡って近時的目標を定めるバック・キャスティングは、主体性の時代に相当有用な手法であると学んだ。更に、主体性から行動への一歩を歩む際には、「関心の輪」から「影響の輪」に意識的に自己を誘導する必要があり、後者に集中し課題発見と解決を実現することで人の信頼を獲得しうると理解した。最後に、今この大学生活時代に関心の輪をなるべく拡げ、関心の輪の中にしか存在しえない影響の輪を拡げる営みが何よりも肝要であると意義深く学ぶことができた。

● 経済学部4年生

今日1番驚いたことは、面倒だなあとか嫌だなあと感じていた予定を心のままに相手に伝えるのと、「嫌な予定をやります/します」と言い切った形で伝えているのでは、自分の心の持ちようが大きく変わったことである。最初に、「同じ内容を末尾だけ変えて話してみよう」と言われたときは正直何を目的にしているのか全く分からなかった。しかし、一度実行に移してみると、ESを提出してWEBテストを受けるという心象が悪かった予定は、やってやるぞという前向きな予定に変わった。予定に対する気持ちが変わったということに対する驚きよりも、自己暗示とはまた別物かもしれないが、自分の言葉ひとつで自分の気持ちをコントロールできるのだという事実に驚いたのかもしれない。また、本日のグループ対話でも、非常に興味深い趣味や経歴の人と話すことができ、新たな学びを得ることができた。毎週新たな人に出会い、交流を広げることができる本授業の価値の高さに脱帽である。

次回は、伊藤公平塾長にお越しいただき、「リーダーとの対談」を実施する予定です。