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4月24日(月) 第3回交渉学「リーダーとの対談(伊藤公平塾長)」 ~三田キャンパス

本日の講義の流れ

▼杉田先生 ― リーダーとの対談に向けたグループ対話
▼伊藤公平塾長・田村先生 ― リーダーとの対談

履修生の学び ~講義後に提出される振り返りシートより抜粋

● 商学部3年生

質問力の低さを痛感した。対話の開始前に話があった「エピソード→事実→質問」の流れをもとに、1回しかない質問の機会で正しく質問の意図を伝え、望んだ分野に関する回答を引き出すために授業前のワークも含めて準備をしていた。しかし、枝葉の説明にこだわった結果、自分の聞きたかった質問が伝わらず、本当に聞きたかった問いに対する答えを引き出すことができなかった。国会の質問などを見ていてもそうだが、冗長すぎる質問は回答者の集中力を切らすことを、改めて突き付けられた。

私自身の普段の活動の中でも、話が長いこと、一文が長いことは昨年度からの課題であると認識している。自己紹介や今後のワーク、また次のリーダーとの対話の時間では、正しく「聞き手」として相手の話を引き出し、自分のものとするための質問力・コミュニケーションの形を実現したい。

塾長の回答を聴いていると、質問を正しく理解して「可能なこと」と「現状では不可能なこと」の2つに切り分けながら答えているのが印象的だった。これからも多くの人に質問し、また私自身も質問される中で、対話のレベルを上げていく努力を意識的に重ねていきたい。

● 法学部法律学科3年生

塾長の回答を拝聴して、自分としては「正しく上に立つ者としての回答をされているようだ」と感じたが、一方で、同じ場にいた私の友人に(主に授業のシステムの改善に関する質問への返答などを受けて)「塾長は他力本願すぎる」という旨を述べた者がいた。彼は「『自分はこれこれをやっている・言っているけれど周りがついてこない・やってくれない』というのはリーダーシップの失敗例ではないのか」という指摘も併せてしていたが、確かに「学生が自発的にやってくれ」という回答はそのような印象を与えかねないとも思う。一方で、自分自身としては自発性や主体性の大切さを認識しているので、塾長の言葉が我々を真に思ってのものであることを望むばかりである。

なお、塾長の回答のおためごかし感は自分の中でも否定しきれなかったが、具体的な回答をすることができないのもリーダーという立場に付随する悩みなのだろうと感じた。また、受講生が投げかける質問の積極性自体には感心したが、質問の仕方や伝え方については、こちらが面映ゆくなるような稚拙さを感じさせる人が一部いたため(自分がそうなっていた可能性も十分あると自覚しているので)その技術を学ぶ必要性を身を以て感じた。

● 商学部3年生

伊藤塾長との対談で感じたのは、この大学には情熱的な学生が多いということだ。質問を募ったところで、重圧に負けて手を挙げない、挙げたとしても数人くらいかと思っていたが、時間を延長せざるを得ないほどに質問が飛び交っていた。まずこのことに強く感心し、このような学生が集まる大学に身を置く自分を誇らしく感じた。質問の中でも、この大学の制度を変えたいという学生が非常に多い印象を受けた。それに関して、普通、塾長は変化を好まないはずであるのに、生徒の意見に耳を傾け、具体的なアドバイスまでするとは驚いた。その一方で、塾長自身がこうする、といったような主体的な話が無かった(話を進めている、のみ)ため、これからどのように私たちの声を反映していただけるのか期待したい。

● 法学部法律学科3年生

講義から考えさせられることが多すぎて、学んだことをまとめるのが本当に難しい日だった。みんなが質問を繰り返す中で感じたことは、私を含めて誰も塾長の想いや仕事を知らないということだ。だからこそあれほどの不満が塾長にぶつけられたのだと思う。私はこのことに1番問題を感じた。もちろん自分で調べれば、塾長の考え方や仕事内容に関する情報を少しは集めることができる。しかし、政治がその不透明性から信頼を失っているように、塾長の取り組んでいることもまた、塾生にとっては見えないものである。この状況を変えていくことが、大学を良くしたいという同じ志を持っているトップと我々双方にとって大切だと思った。

質問の内容は現状に対する不満が多く、私はそのことに切り込んでいくことができる同級生がたくさんいることに感心したと同時に、この中の何人の人が状況を変えるために、今日この場で質問をすること以外のことをしたのだろうと思った。私は講義の時、席が後方だったので全員がどんなふうに講義を受けているか見ることができた。塾長に質問をしている人の中には、普段の授業で必ず睡眠をとっている人もいた。私は質問をすることができなかったので、その人たちについて何も言う資格はないが、塾長が署名での行動を促したように、まだできることがたくさんあると言うのなら、私たちに足りないのは行動力だと感じた。現状を変えるための行動ができる人になりたいと思う。

1人では完結できない授業だったので帰宅して、3年生になってから初めて両親とも授業について話した。そのくらい私にとっては有意義な講義だった。こんな講義が増えていけば、と心から思う時間だった。

● 法学部法律学科3年生

今回の授業では、伊藤公平塾長に質問し回答を得るという機会があり、質問せずとも様々なことを得られた。その中で、いちばん興味深かったことは、学生の価値観がその人が所属するコミュニティによって変わるということである。経済学部に所属する学生の質問で、「塾長を塾生の選挙で選びたい」ということがあった。法律を学んだ私からすると、直接選挙はプレビシットの危険があるから危ないと直感的に思った。また、他の経済学部の学生の意見で、「履修の取り消しがあった場合にウェイティングシステムを導入すべきであり、これは明らかにいいことだから手続きを踏むことなく塾長から発信して欲しい」ということがあった。私からすると、正しい手続きを踏むからこそ、そのシステムの良好性が担保されると考える。「正しい」という概念に対する根本的な違いを感じた。このことから、色々な人と交流し意見を交換することの大事さを再確認するとともに、幅広く知見を広げることも目指していきたいと感じた。

● 法学部法律学科3年生

私にとっては今日の講義が初めて伊藤塾長を間近で見てお話を聞く機会だったので、とても刺激的であった。私個人の感想としては、自分の準備不足で質問がまとまらず、講義中に質問ができなかったことを後悔している。そのため、今回の講義は基本的に他の学生と塾長の対話を聞いていたが、客観的に聞いていて、もっと質問者は、回答者(塾長)への感謝や配慮の心を示すべきではないかと思った。一言目に、「いつも学校を運営して下さりありがとうございます。」「塾長が日々尽力して下さっているおかげで私達生徒が学生生活を送れていることに感謝しています」。など、相手への畏敬の念を述べた上で質問に入れば、より和やかな雰囲気になるし、回答者も丁寧に答えようという気分になると思う。途中から終始キビキビした空気感を感じ取ったが、今回の講義は質問・対話であり不満をぶつける場ではない。客観的な立場からすると、質問者は最低限のマナーを守ることはもちろん、その場の雰囲気を考慮した気の利かせ方ができたら、それも立派なリーダーシップになるのではないかと思った。