本日の講義の流れ
▼田村次朗先生(慶應義塾大学 名誉教授)
▼杉田一真先生(産業能率大学 経営学部教授)―イントロダクション
300名を超える学生とともに、本年もの「交渉学」初回講義を迎えることができました。
冒頭、田村先生より交渉学の意義についてご講話いただき、交渉学が現代社会において担う役割とその重要性を踏まえ、本授業が目指す方向性を共有しました。
続いて、交渉学の基礎をなす4つの要素を概観したのち、自己紹介セッションを通じて早速実践へと移りました。6人1組になり、互いの趣味や活動を掘り下げるにあたって、自己紹介の大切さを学んだようです。杉田先生からは、リーダーとリーダーシップとの違いや、オーセンティック・リーダーシップとは何かについて、演習を挟みながらご講義いただきました。今後は中間発表に向けて「人生の目的(WILL)」を深掘りし、最終的には他者を巻き込むメッセージをパブリックスピーチとして発信することが目標です。
履修生の学び 〜講義後に提出される振り返りシートより抜粋
●法学部法律学科 4年生
本講義を通じ、リーダーシップとは特定の立場や役職を指すのではなく、目標達成に向けて周囲に影響を与え、その実現に導く「社会的な現象」であることを学んだ。特に印象的だったのは、リーダーシップの成立にはフォロワーの存在が不可欠であり、その土台として傾聴力や対話力が定義されている点だ。
自らの経験に照らしても、人は自身の話を聞いてもらいたいという欲求を持っており、一方的な主張に終始するリーダーは信頼を得がたい。正解のない課題に対し、関係者を巻き込み納得へと導く適応型リーダーシップ(Adaptive Leadership)の重要性を痛感した。また、自己紹介セッションでは、ファシリこそやらなかったものの、積極的にかつ簡潔に自分の情報を伝え、ファシリに関する情報も深掘りし、楽しく参加できた。今後はリーダーシップのきほん等の教材を活用し、交渉・説得の基礎技術を体系的に復習するとともに、相手の価値観を尊重した上で自らのWILLを伝播させられるリーダーを目指したい。
●法学部法律学科 4年生
リーダーとリーダーシップの違いを学び、肩書きとしてのリーダーになるのではなく、他人に認められるリーダーシップという資質を身につける大切さを知った。また、オムロンの立石さんが話していた、「未来に向けて何をまなぶか」という話が印象的だった。確かに大学で学んだ法律的な知識は数十年後には忘れているだろうが、この授業で今後学習していくであろう交渉学は、授業内での実践を通して未来の自分の役に立つように身につけていきたいと思う。
●法学部法律学科 3年生
今回の授業では、交渉学は一般に言われるような「交渉術」とは異なること、リーダーとリーダーシップは異なることを学んだ。交渉学という学問については、巧みな話術による「交渉術」によって、自分の利益を最大化するためのものだと考えていたが、全く異なり、コミュニケーションを通して互いに興味を持って質問しあい、寄り添い歩み寄ることで、最終的に自分の意見を主張することであった。また、リーダーシップについても、そもそもリーダーは立場であって必ずしもリーダーシップは伴わず、これらは別物であることに非常に納得させられた。加えて、リーダーシップは実際にまとめる立場になって、経験を積むことで初めて得られるものだから、学問として画一的に論ずることができるものではない、と思っていたが、リーダーシップは様々な形があってよく、自分のリーダーシップの取り方を探していく必要があるとしたうえで、すべてのリーダーシップの形態に共通するものとして、傾聴力・対話力・交渉力・説得力が挙げられていたことはとても説得力があり、深く納得した。

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