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6月15日(月) 第9回交渉学「交渉学②」

本日の講義の流れ

▼田村先生 (慶應義塾大学 名誉教授)― 講義:交渉におけるSMARTアプローチ
▼古山さん(KGRI連携所員)― 演習:SMARTアプローチの実践

講義の冒頭では、田村先生より、ケースに取り組むうえでの重要な視点や交渉時の留意点について解説がありました。相手の立場や利害を正しく理解し、先入観や思い込みにとらわれず交渉に臨むことの重要性について、改めて確認しました。
今回のケースは、これまで以上に実際のビジネスの現場を想定した内容となっており、表面的な情報だけではなく、相手の背景やケース全体の構造を読み解く力が求められました。まずロールごとに作戦会議を行い、自身の目的や交渉方針を整理するとともに、相手の立場や意図について多角的に検討しました。その後、ペアで模擬交渉を実施し、互いの主張をぶつけ合うだけではなく、双方が納得できる合意形成を目指して対話を重ねました。

講義を重ねるごとに、受講者の皆様が相手を理解しようとする姿勢や、利害を踏まえた交渉を実践できる場面が増え、着実な成長が感じられる演習となりました。
次回以降は、さらに複雑なケースに挑戦していきます。これまで積み重ねてきた学びを土台に、より実践的な交渉力を身につけていくことが期待されます。

履修生の学び 〜講義後に提出される振り返りシートより抜粋

⚫️法学部法律学科 4年
今回の授業で最も印象に残ったのは、交渉において価格や条件そのものよりも、「交渉の幅」を広げることが重要だという考え方である。私はこれまで交渉というと、提示された条件の中でどこまで譲歩するかを考えるものだと思っていた。しかし授業では、価格だけでなく契約期間や仕様、将来的な関係性など複数の選択肢を組み合わせることで、双方にとってより良い合意を生み出せることを学んだ。交渉は条件の取り合いではなく、新しい選択肢を一緒に作るプロセスなのだと感じた。

⚫️法律学部法律学科 3年
今日の講義・演習を通して、交渉ではその場での話し方だけでなく、事前準備の質が結果を大きく左右すると学んだ。特に、SMARTアプローチを用いて、状況や関係者、最終目的、代替案、創造的な選択肢、合意可能幅を整理することが重要だと感じた。模擬交渉では、目の前の金額や条件だけに注目すると、互いの主張が対立し、譲歩するか否かという話に陥りやすかった。一方で、何のために交渉するのかというMissionや、合意できなかった場合のBATNAを明確にすると、自分が守るべき点と柔軟に変更できる点を区別できた。また、条件を単に引き下げるのではなく、内容や時期、役割などを組み合わせて選択肢の幅を広げることで、双方に利益のある合意を生み出せると分かった。今後は相手の立場や背景を事前に予測し、合意そのものではなく、その先の関係や成果まで見据えて交渉したい。

⚫️法律学部法律学科 3年
今回の講義では、交渉において最初にお互いの目的や譲れない条件を明確にすることの重要性を改めて学んだ。前回の交渉では早い段階で金額の話に入ってしまい、条件面で十分な話し合いができなかった反省があった。そのため今回は、まず双方の利害や優先事項を確認し、共通の利益を見つけることを意識した。その結果、最後に金額を提示しても大きな対立が生じず、比較的スムーズに合意に至ることができた。また、単に金額を上げ下げするのではなく、この金額でもよいが、その代わりに別の条件を付けるといった創造的な選択肢を提案することで、双方が納得しやすい解決策を見つけられることも学んだ。実際の交渉の場では相手の事情や本当の目的を知ることはできない。そのため、相手の発言を丁寧に聞き、必要な情報を引き出す傾聴力が非常に重要であると感じた。今回の演習を通じて、交渉は単なる駆け引きではなく、相手を理解しながら互いに利益を生み出すプロセスであることを実感した。