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7月13日(月)第13回交渉学「交渉力⑤」

本日の講義の流れ

▼渕川和彦先生(慶應義塾大学 法学部准教授)―独占禁止法に関する講義・コンフリクト状態における交渉
▼田村次朗先生(慶應義塾大学 名誉教授)
▼古山 彰先生(KGRI連携所員)―ケースに関する講義・演習

今回の講義では、独占禁止法も関わるケースに取り組みました。
講義の冒頭では、渕川先生より、今回のケースに関連する独占禁止法上の考え方についてご講義いただきました。交渉学の観点に加え、法的な視点からも事案を捉える必要がある内容であり、受講者の皆様にとって、これまでとは異なる角度からケースを検討する機会となりました。

今回のケースは、これまでに比べ難易度の高い事例を用いて、三者間で模擬交渉を行いました。これまでのケースでは前提知識は必要とされませんでしたが、今回は専門的な知識も要したために、難しく感じた学生も多かったようです。
一方で、交渉学の講義が始まった当初と比べると、受講者の皆様が自分の主張を一方的に伝えるだけではなく、相手の立場や考えを理解しようと努める姿勢がより強く見られるようになってきました。複数のステークホルダーが関わる中でも、相手方の事情に耳を傾けながら、合意形成の可能性を探ろうとする様子が印象的でした。
来週はいよいよ最終レポートの発表が控えています。これまでの経験や講義を通じて得られた学びが、受講者の皆様それぞれの発表にどのように反映されるのか、大変楽しみにしております。

履修生の学び 〜講義後に提出される振り返りシートより抜粋

⚫️法学部法律学科3年生
今回のディスカッションを通して学んだことは、合意形成では自分の主張を通すことではなく、相手の立場を理解した上で共通の目的を見つけることが重要だということである。やはり議論の序盤は、それぞれが自分の立場から意見を述べる場面が多かったが、相手の背景や重視している価値を整理しながら対話を進めることで、対立しているように見えた意見にも共通点があることに気づいたしスピードが早くなったと思う。また、結論だけを急ぐのではなく、なぜその考えに至ったのかという理由を丁寧に共有することで、納得できる方向性を見いだしやすくなることも実感した。今回の経験から、多様な立場が存在する場面では、相手を説得することよりも、互いの考えを引き出しながら議論を進める姿勢が信頼関係を築き、より良い意思決定につながることを学んだ。今後も、目的を共有しながら建設的な議論を意識していきたい。

⚫️法学部法律学科4年生
今回のワークは率直に難易度が高いものであり、準備段階では丁寧に資料を読み込んで自分の立場が求めていることの理解・ステークホルダーの情報整理に時間を割くように心掛けました。交渉の中では異なる利害を持つプレイヤーが対立する中で、いかにして最適な結論を対話によって導き出すかという交渉プロセスに焦点を当てて臨んだ。
交渉を進める際、自組織の利益やルールを一方的に主張するだけでは、交渉決裂という最悪の結果に陥るリスクを実感した。相手の立場に寄り添って問題の前提を再定義し、共通のゴールに向けて「対話の土台」を築くプロセスを重視しました。複雑な対立点を段階的に切り分け、双方が譲歩できるラインや新しい選択肢を共同で創出していく過程は非常に歯ごたえのあるものではなかったが終わってからの満足感を感じられるものだった。対立を単なる勝ち負けではなく、問題解決に向けた協働作業へと昇華させる交渉プロセスのあり方を実践的に学び、多様なステークホルダー間の合意形成におけるプロセスマネジメントの価値を深く認識した。

⚫️法学部法律学科3年生
今回の講義を通して、交渉では自分の意見を通すことではなく、相手の立場や目的を理解し、共通のミッションに向けて最適な解決策を考える姿勢が重要だと学んだ。特に、それぞれの組織には異なる責任や使命があるため、自分の視点だけで判断するのではなく、相手が何を重視しているのかを考えながら議論を進めることの大切さを実感した。また、現実のビジネスでは論点が整理されておらず、自分で課題を見つけて整理する力や、複数の選択肢を考える力が必要であるという話が印象に残った。今回のケースでは共通の目標が明確だったからこそ合意形成ができたが、実際の交渉ではより複雑な状況の中で判断しなければならないことも理解できた。今回は最後のケースでしたが半年間のケース演習を通じて、相手の話を聞きながら対話を進める力や、目的を意識して交渉する姿勢が身に付いてきたと感じる。今後も事前準備を大切にし、多様な立場を理解しながら、双方が納得できる合意形成を目指せるようなコミュニケーション力をさらに高めていきたい。また、後輩に交渉学をお勧めしたいと感じている。